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小さなマチの本屋さんが、次世代に託す願い。

今年1月のとある日、くらしごと編集部に一本の電話が入りました。北海道の道東にある小清水町で「さが井商店」という三代続く文具?事務機器を扱う商店の社長さんからのお電話。お話を伺うと、小清水そしてご自身の商店のご將來についてのご相談でした。そんな思いがけないやり取りからはじまった、今回の物語。私たち取材陣は小清水町の「さが井商店」へ向かいました。

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オホーツク海沿いの國道244號線から內陸部へ向かう「じゃがいも街道」に折れると、ほどなく小清水のマチナカ。メインストリートにはコンビニや喫茶店、飲食店などがいくつか並び、ささやかな商圏を織りなしています。その一角に佇む「さが井商店」は、本を筆頭に文具、事務用品、中古PC、果てはスケートシューズまで扱ういわゆる「マチの本屋さん」。取材陣は三代目店主であり社長の嵯峨井一雅さんを訪ねました。

koshimizu-honya_2.jpgお店はどこか懐かしさも感じる雰囲気です

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チェックシャツにサスペンダーを組み合わせたどこかアメリカンなスタイル。一見はコワモテ...? かと思いきや、笑顔がとってもチャーミングです。そんな嵯峨井さんに、お店の歴史からインタビューを始めてみました。

「この辺りはビートが採れて砂糖づくりも盛んだから、初代の祖父はお菓子屋さんを営んでいたみたいです。ほら、昔は甘いものが貴重だったでしょう。なので、売れ行きも上々だったと思いますよ」

本や文具を扱うようにシフトしたのは、嵯峨井さんのお父さんに當たる二代目のころ。當時はベビーブームの後押しもあり、小清水の人口は順調に増えていました。比例するように子どもの數も右肩上がりになったことで本や文具のニーズも高まり、お店のスタイルをガラリと変えたのだそうです。

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「僕自身は大學卒業後、東京のPR會社に就職しました。テレビや雑誌、新聞といったメディアを使ったプロモーションを提案する営業職だったんです。當時は小清水にUターンしようと思っていませんでしたし、父も『帰ってこい』とは口にしませんでした。ですが、上京から5年ほど経った頃、外を見たからこそ、地元小清水に戻ってみるのもおもしろいのではないかと考えるようになりました」

そして、東京で培った経験とPR會社で養った長期的にモノゴトを捉える観點、これらの経験が小清水というまちではどう生かせるだろうか?と思い、半ばトライするような気持ちで嵯峨井さんは小清水にUターンすることを決めます。

koshimizu-honya_4.jpg學校やこども向けの文房具も

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嵯峨井さんは小清水に戻ると、本や文具を中心に軽印刷やOA機器修理、中古PCといったサービスを拡大。さらに20年ほど前からは、北見で飲食業を展開するなどリスクを分散するように経営スタイルを工夫していきました。

ただ、人口減少?少子高齢化といった時代の波は例外なくこの小清水にも押し寄せてきました。そして、嵯峨井さんが小清水に戻ってきた頃に比べ人口も減少の一途を辿り、今では3分の1程度になってしまいました。近年では流通のスピードが速まり、通信網も劇的に発達...つまり世の中がどんどん変わっていくにつれ、この先、田舎はどう生き殘れば良いんだろうと考えるようになったといいます。

koshimizu-honya_3.jpg取材中にいらっしゃったお客様、発話障害をお持ちの方でしたが、嵯峨井さんは「話さなくても言いたいことは分かるんだ」といいます

「昨年、母が亡くなってからというもの、自分の『次の身の振り方』もよく考えるようになりました。父もかなり高齢ですし、僕には後継ぎがいないので、辭めようと思えばこのお店を潰すことは簡単なんです。ただ、せっかく三代も続いたので、辭めてしまうのは実に心苦しいですし、このお店をいかに殘していこうかと日ごとアイデアを練っていますね」

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そんななか、嵯峨井さんが密かに期待を寄せているのは、まちの外から來る移住者の活躍。他の市町村に比べるとまだまだ少ないですが、子どもの體調を考えて大自然の空気を吸わせようと小清水に暮らし始めたファミリー、リタイア後の「遊び場」としてこのまちを選ぶシニア層などは少しずつ増えているといいます。また、嵯峨井さんご自身も一度は東京に出てUターンしたある意味で外を見ているということあり、こんな風におっしゃいます。

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「北見で飲食店を経営している中でもそうなんですが、若い人と觸れ合う中で、若い人達の感覚やいろんな事情が変わってきているなと感じることが多くなりました。そんなこともあって、自分の感覚で一人で動くことではないんじゃないかな?と思ったりします。いろんな考えがあるのは當然ですし、そういった何か新しい考えがこのまちに入ってくることは本當に大歓迎ですね。小清水は網走と知床というオホーツクの二大観光地の間にあり、これまでは素通りされがちなまちでした。でも、最近は小清水原生花園など、外國人観光客にとっては知る人ぞ知るネイチャースポットとして人気が高まりつつあります。ポテンシャルは高いと思うので、若い移住者にとってもチャレンジしがいがあるのではないでしょうか」

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先ほどからお話をうかがっていると、嵯峨井さんは見込みがあれば移住者でもお店を継いでもらいたいと考えているように聞こえるような...。

「もちろん。ただし、條件があるんです。今はおかげ様で配達をメインに町內の役場や企業からご注文をいただき、業績は堅調といって良いでしょう。だけど、この商売を継ぎにわざわざ小清水に來る人はいないでしょうし、僕もそれを望んでいるわけではありません。ウチのお店を基盤に、このまちが少しでも前向きになるようなサービスや取り組みを始めてもらいたいと思っているんです」

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例えば...と嵯峨井さんが頭の中で描いている構想を教えてくれました。それは、「コレクティブハウス」という北歐発祥の集合住宅。若者からお年寄りまで多世代が一つのコミュニティとして暮らすスタイルです。流行のシェアハウスのように思えますが、各居宅にキッチンやバスがあり、なおかつ共有スペースでも食事を交代でつくったり、清掃や植物の管理をしたり、時には若者が高齢者の見守りをするなど、より密な関係性が築けるといいます。

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「小清水も若者とお年寄りの接點が少ないから、お互いに助け合う暮らし方ができる住まいを手掛けたいと思って。ウチのお店をコレクティブハウスにリフォームして、なおかつゲストルームを設ければ観光客の方にも滯在してもらえますよね。もちろんこれは僕の構想なので、自分のエッセンスを取り入れたいという後継ぎ候補の移住者ももちろんウェルカム。まずは小清水に少しでも興味が湧いたという人と會ってお話ししてみたいですね」

一本の電話からはじまった今回の取材。嵯峨井さんのようにご自身の地元や故郷の將來に本気で悩まれ、考えを巡らせている方は他のまちにもおそらくたくさんいらっしゃるのではないかと思います。そういった方々の想いを一つでも伝えることができれば、と感じた取材でもありました。

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さが井商店
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住所

北海道斜里郡小清水町字小清水6區

電話

0152-62-2334


小さなマチの本屋さんが、次世代に託す願い。

この記事は2018年2月20日時點(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治體や取材先の事情により、記事の內容が現在の狀況と異なる場合もございますので予めご了承ください。

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